
不登校とスマホ・ゲーム依存 ルール破りは許すべき?
皆さん、こんにちは!「ナチュラル笑顔の不登校コーチング」の廣田 誠(ひろた まこと)です。
「スマホは1日2時間までって言ったのに…」
「ゲームばっかりで将来が不安」
不登校の子どもに対して、親としてどう関わればいいのか悩む親御さんは少なくありません。今回は、実際に寄せられた声をもとに、不登校のお子さんとスマホ・ゲームとの付き合い方を考えるヒントをお届けします。禁止?放任?その間にある「信頼ベースの関わり方」を一緒に探りましょう。
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📝目次
1.不登校とスマホ・ゲーム依存の関係
🔶1-1 なぜ不登校の子どもはスマホ・ゲームに夢中になるのか?
🔶1-2 親の「心配」と子どもの「居場所」のギャップ
2.不登校とルール違反:叱る前に考えたいこと
🔶2-1 ルールを守れないのは“反抗”ではない
🔶2-2 「ルールは守らせなきゃ」は誰のため?
3.ルールよりも信頼関係が先
🔶3-1 ルールよりも「関係性」が優先
🔶3-2 「親子で対立しない関わり方」のコツ
4.スマホやゲームは本当に悪者?
🔶4-1 「スマホ・ゲーム=悪」ではなく“心の避難所”かもしれない
🔶4-2 スマホ・ゲームを“きっかけ”にする考え方
5.ナチュラル笑顔の不登校コーチング流・スマホとの向き合い方
🔶5-1 不登校の子どもにも“主体性”を大切に
🔶5-2 柔軟なルールで“安心できる関係”を育む
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1.不登校とスマホ・ゲーム依存の関係
🔶1-1 なぜ不登校の子どもはスマホ・ゲームに夢中になるのか?
不登校の子どもが長時間スマホやゲームに熱中する背景には、現実世界で感じている「つらさ」や「自己否定感」からの逃避があります。学校に行けていないという事実そのものが、本人にとっては「自分はダメなんじゃないか」という無意識の苦しみにつながっていることも少なくありません。そのつらさから少しでも解放される場所が、ゲームの世界やSNS上の人間関係なのです。
また、成功体験を得づらい不登校生活において、ゲームの中で「レベルが上がる」「仲間に認められる」などの感覚は、かけがえのない自己肯定感の源となっていることもあります。だからこそ、頭ごなしに「スマホばかりやって!」と怒るだけでは、子どもにとっては「また自分は否定された」と感じ、親子関係がよりこじれる可能性があります。
大切なのは、「逃げてる」と責めるのではなく、「安心できる世界がここにあるんだね」と理解しようとすることから始める姿勢です。
🔶1-2 親の「心配」と子どもの「居場所」のギャップ
親としては「このままでは社会に出られないのでは?」という強い不安を抱きます。
「夜更かし」「昼夜逆転」「家庭のルールを守らない」――こうした姿に焦りを感じるのは当然です。しかし、子どもからすれば「やっと安心できる居場所を見つけたのに、また奪われるのか」という危機感を抱いています。
このギャップを埋めるためには、まず「親の思い」と「子どもの気持ち」の両方を見える化する対話が必要です。ただ禁止するのではなく、「なぜルールを作るのか」「そのルールがなぜ子どもにとっても大切なのか」を共有し合う機会を作ることが、信頼を育てる第一歩です。
2.不登校とルール違反:叱る前に考えたいこと
🔶2-1 ルールを守れないのは“反抗”ではない
不登校の子どもがスマホやゲームのルールを守れないとき、親は「言っても聞かない」「わがまま」「甘えてる」と感じてしまうことがあります。しかし、子どもがルールを破るのは必ずしも「反抗」や「無視」ではありません。
実は、不登校の子どもは精神的なエネルギーが非常に下がっている状態です。学校に行けない自分を責めたり、人と比べて落ち込んだりしているため、「ルールを守ろう」とする意欲や判断力そのものが弱まっているのです。親の言葉を理解できても「行動に移す力がない」状態も珍しくありません。
だからこそ、怒る前にまず「どうして守れなかったのか?」「守れないほど疲れていたのかも」と想像する視点が大切です。責めるより、寄り添うことで、子どもは「見てくれている」「わかろうとしてくれている」と感じ、安心につながります。
🔶2-2 「ルールは守らせなきゃ」は誰のため?
「ルールを守ること=親の責任」と感じている方は多いですが、それは本当に子どものためになっているでしょうか?
たとえば、「1日2時間」と決めても、実際には守らせるのが難しく、親の方が毎回ストレスを感じる……ということはありませんか?
ルールは本来、親が“管理”するためのものではなく、子どもが“自分で自分を守るため”に育てていくものです。不登校の時期にこそ、子ども自身が「自分に合ったペース」や「心地よい過ごし方」を見つけていくことが重要で、そのプロセスの中で自然に“自律”が育っていきます。
つまり、親は「守らせる人」ではなく、「一緒に考える人」になることで、よりよい関係性と成長が生まれていきます。
3.ルールよりも信頼関係が先
🔶3-1 ルールよりも「関係性」が優先
不登校の子どもとの関わりでは、「ルールを決めて守らせること」よりも、「信頼関係を築くこと」のほうが大切です。
子どもが親に対して「どうせ怒られる」「どうせ信じてもらえない」と感じている状態では、どんなに立派なルールも意味を持ちません。むしろ、「ルールを守れなかった=ダメな自分」と感じさせ、自己否定感を強めてしまうことがあります。不登校の子どもは、毎日が「自分との戦い」。そんな中で親が味方でいてくれることこそ、子どもにとっては何よりの支えになります。
「あなたが今どう過ごしているかを、ちゃんと見てるよ」
「一緒に考えていきたいと思ってるよ」
――そんな言葉が、子どもにとって“信頼”の土台になります。
信頼があるからこそ、「話してみようかな」「ちょっと守ってみようかな」と、子ども自身が前に進むきっかけが生まれるのです。
🔶3-2 「親子で対立しない関わり方」のコツ
では、どうすればルールで対立せずに、子どもと向き合えるのでしょうか?
そのための第一歩は、「親の正しさを押しつけないこと」。不登校の時期は、子ども自身も不安や焦りでいっぱいです。そこにさらに「なんで守れないの!」と責められれば、自分を守るために“黙る・逆らう・逃げる”という行動が出てしまいます。
おすすめなのは、「提案+選択肢」の伝え方です。たとえば、
「最近スマホの時間が長くなってるけど、夜の寝つきはどう?」
「〇時までに終わると朝が楽になると思うけど、どう思う?」
こうした問いかけを通して、子ども自身に考える機会を与えることで、自分から行動する力が育ちます。
“親が決める”から“親子で一緒に考える”へ。
このスタンスの変化が、不登校の子どもとの信頼関係を築く大きな鍵になるのです。
4.スマホやゲームは本当に悪者?
🔶4-1 「スマホ・ゲーム=悪」ではなく“心の避難所”かもしれない
不登校になると、スマホやゲームの時間が長くなりがちです。これに対して「やっぱりゲームばかりで不登校になった」「スマホばかり見ていて心配」という声は多く聞かれます。
でも、まず知っておいてほしいことがあります。それは、スマホやゲームが悪者なのではなく、子どもにとって“逃げ場所”や“安心できる居場所”になっている可能性があるということです。
学校に行けない自分を責めていたり、他人と比べて落ち込んでいたり。そんな不安やストレスの中で、現実を忘れて夢中になれるスマホやゲームの世界は、一時的にでも自分を守るための「心の避難所」となっているのです。「そんなに逃げてばかりで大丈夫?」と思われるかもしれませんが、心が落ち着いたあとで、ちゃんと現実と向き合えるようになります。大人でも、つらいときには休憩したり、音楽を聴いたりするように、子どもにも“今の自分を保つ手段”が必要なのです。
だからこそ、「禁止」や「取り上げる」ではなく、「どう使ってる?」「何が楽しい?」と寄り添う声かけを大切にしてほしいのです。
🔶4-2 スマホ・ゲームを“きっかけ”にする考え方
スマホやゲームの時間が長い=すぐにやめさせなければいけない、という発想から一歩抜け出すと、子どもの興味や好奇心を育てる“ヒント”として活用することができます。
たとえば、
「今どんなゲームにハマってるの?」と聞いてみる
「そのゲームってストーリーとかあるの?」と話を広げてみる
「それに関する動画を一緒に見てみる?」と関心を共有する
こうすることで、「この子はゲーム“ばかり”している」のではなく、「この子はこんな世界観が好きなんだ」「このキャラに憧れてるんだ」と、新しい発見が見えてくるはずです。実際、ゲームをきっかけに「動画編集に興味を持った」「プログラミングを始めた」「ストーリーを考えるのが得意になった」など、自己表現や学びにつながった子どももたくさんいます。不登校の子どもにとって、ゲームやスマホは“未来につながる種”かもしれません。
だからこそ、「やめさせる」よりも「どう活かすか」を一緒に考えていくことが、親としての大きなサポートになるのです。
5.ナチュラル笑顔の不登校コーチング流・スマホとの向き合い方
🔶5-1 不登校の子どもにも“主体性”を大切に
不登校の状態にある子どもに、親が一方的にルールを押し付けてしまうと、「またコントロールされる」と感じ、信頼関係が崩れてしまうことがあります。
特にスマホやゲームに関するルールづくりでは、親が「管理者」ではなく、「パートナー」になる意識が大切です。
たとえば、こんなふうに声をかけてみてください。
「毎日どのくらいやってるのか、ちょっと一緒に考えてみようか」
「どんなタイミングで休憩したらいいと思う?」
「ごはんの時間はスマホをやめるって、どうかな?」
このように、子ども自身が「自分で考えた」「自分で決めた」と思えるルールは、守りやすく、成長にもつながります。ルールを守れなかったときも、「なんで守れなかったのかな?」と冷静に一緒に振り返ることで、単なる叱責ではなく、“気づき”と“改善”の経験になります。
主体的に考える力が育てば、スマホやゲームだけでなく、これから先の人生のさまざまな選択に、自信を持って向き合えるようになるでしょう。
🔶5-2 柔軟なルールで“安心できる関係”を育む
ルールは「ガチガチの約束」ではなく、その子の成長や状況に合わせて、柔軟に変えていくものです。「一度決めたんだから守りなさい!」と厳しく言ってしまうと、子どもは「失敗したら終わりだ」「怒られる」と思い、親との対話を避けるようになります。
でも、ルールは守れなかったときこそ「話し合いのチャンス」。たとえばこんなふうに伝えると、安心感を持ちながら自分を見つめ直すことができます。
「ちょっと長くなったね。でも、正直に話してくれてありがとう」
「もう一度、一緒にルール見直してみようか」
「頑張ってるの、ちゃんと分かってるよ」
ルールは“しつけ”のためではなく、親子の信頼を深める“ツール”。
不登校の子どもにとって、何よりも安心できるのは、ルールそのものよりも「自分の話を聴いてくれる親がいる」という実感です。
まとめ|「ダメな子」じゃない…「迷っているだけ」の今に寄り添う
不登校の子どもがスマホやゲームに夢中になると、「将来大丈夫かな」「甘やかしすぎかも」と、親として不安になるのは当然のことです。
でも、その時間は「怠け」ではなく、「心を守る時間」であり、「自分の居場所」かもしれません。
子どもは誰よりも、自分が“どうあるべきか”を感じ取っていて、「本当はどうにかしたい」「でもうまくできない」と、心の中で葛藤しています。
だからこそ大切なのは、「許す」か「禁止する」かという二択ではなく、“一緒に考える”姿勢です。
ナチュラル笑顔の不登校コーチングは、そんな親御さんの迷いや不安に寄り添い、「信じる力」へと変えていくサポートを続けています。
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